建築業界の未来を見据えて
多様な建築工事で成長する事業
菓子谷さん:弊社は主に建築工事一式を請け負ってまして、一般住宅はじめ、工場関係、会社関係のオフィスなどの改修工事を行っています。住宅からスタートしたんですけども、今はオフィスの割合が大きくなってきたので、そちらに移行してますね。
もともと個人のお客さんが多かったんですが、次第に法人からの依頼が増えていって、平成29年からずっと個人事業主としてやってたんですけど、令和6年の11月に法人化しましたね。
建築業界との出会いとそのきっかけ
ずっとこの業界で働いてきたんですか?
菓子谷さん:当時、この職種に就いたのは21歳なんで、それまでは全然違うことしてたんですよね、配達とか、事務とか。
きっかけは高校卒業してすぐ就職して、1社目でしばらくはJAに勤めてたんですけど、その後辞めるってなって、建築に飛び込んだような感じですかね。
いろんな職種を経て、現場に携わることの方が多かったのでその流れというか、建築がしたいとかっていうわけではなかったんですけども、当時の体感として1番面白いなというところでずって続いてますね。
最初はとにかく仕事を覚えるために、休みとか関係なくずっと働いてましたね。
独立の理由と挑戦
どうして独立しようと思われたのですか?
菓子谷さん:いろいろ1人でできるようになってきて、自信もついてきた中で、選択肢としては1人親方っていう独立の仕方と、あとはサラリーマン職人っていうのもあったんですけども、やっぱり自分でやってみたいなっていうところで独立しました。
実際1人でやってみて結構大変だなと感じてましたね。人を使わないといけないし、現場の対応とやっぱり事務もしないといけないっていうところで、その分配が難しかったですね、最初は。
独立当時の気持ちはいかがでしたか?
菓子谷さん:1人親方でやっていくっていうことが、独立するまでは輝いて見えてたんですけど、立場が圧倒的に弱いなっていうことに気づいて最初は不安の方が大きかったですね。
「これ飯も食えないぞ」って。もうそんなレベルだったんです。
まだまだ今の形でも満足してないですけど、今の形を作るのも4年ぐらいはかかりましたね。
それまでは自分たちの単価、金額でできるようなところを1から飛び込みで営業して、ひたすらに気合いでやってきました(笑)
今は逆にお客さんが紹介してくれるようになってきてるので、当時のように飛び込みっていう事はあまりしなくはなりましたね。
2年前ぐらいから、自分が現場に出る数は減らして、職人さんに任せられるようなチーム作りに注力しながら、従業員、外注さん含め、ある程度の組織を作っていくために、修正修正で動きながら今もやってます。
若い組織として、目指す未来。
今後の展望を教えてください
菓子谷さん:今後の展開はやっぱり従業員が満足できるような企業作りをしたいですね。
そして人ももう少し増やしたい。今は32歳なんですけども、36歳までには若い人たちが集まった組織を作りたいなと思ってます。若い人たちが盛り上げるじゃないですけど、しっかりしてるチームがあるっていうところを広めていきたいなって思ってます。
あとは「職人さんは偉い」っていう感覚が一般的に根付いているとは思いますが、そうじゃなくて仕事もわかった上で営業もできるような人を育てたいなって思いますね。
自分が現場に出ながら営業していく中で、現場を知ってる人間が1番営業上手なんじゃないかなっていう感覚があるんですよね。
だから、現場もできるし、営業もやるというようなハイブリッドな人材を育てて、若い人たちで新しい価値観を持った組織づくりをしていきたいですね。
地元富山の未来のために
富山を担うこれからの世代に向けたエールをください。
菓子谷さん:仕事以外の楽しみももちろん大切ですけど、やっぱり1日の中で仕事が7割8割だと思うので、まずは仕事を一生懸命やってみたらもっと面白くなるなって思います。
それを感じてもらいたいですかね。好きなことは仕事になかなかできないと思うので、まず与えられた仕事ですよね。仕事の取り組み方を変えていって、これからを担う世代にはその時間を楽しめるようにやっていってもらいたいなと思います。
ライター:長谷川 泰我