富山倉庫株式会社-MVV/Purpose策定

支援範囲:MVV・Purpose開発/発表スライド制作/ブランドムービーの刷新

昭和22年に荻布合名会社富山支店として開設以降、倉庫・物流業を軸に据えつつ、顧客課題と向き合う中で、ドローン・農業など多様な事業を展開している富山倉庫株式会社。
本プロジェクトでは進むべき方向を明確に定義し、単なる言葉づくりに留まらず、社内で説明できる状態を目指し、MVV・Purposeを構築。最終的に社内外に伝わるスライドと映像へ落とし込みました。
これを受け、本プロジェクト終了後、荻布倉庫株式会社/富山倉庫株式会社 代表取締役の荻布原駆郎様と富山倉庫株式会社取締役の清水元康様にプロジェクト終了後の感想を伺いました。

ミミタスに依頼した背景

長谷川:弊社にご依頼いただけた決め手はどこにあったのでしょうか?

荻布社長:正直に言うと「言葉を考える」だけなら自分たちでもできたと思うのですが、それをやると「経営サイドが納得する言葉」にはなっても、社員やこれから入ってくる人に届くかどうかは別の話になると考えていました。 それと、初めて荻布倉庫へ長谷川くんが来た時に、話を聞いていて「こうした取り組みは荻布倉庫ではなく、都市型倉庫として柔軟に変化してきた富山倉庫の方が合うのではないか」と感じ、清水部長に繋いだという形でしたね。

清水部長:以前、社長とこういった言葉づくりの重要性というようなお話を専門家から聞くきっかけがあって、必要なことだと理解はしても、どのように進めていくかという意味でも「結構大変だな」と感じた経験があったんです。それが頭の中にあるタイミングで長谷川くんが当社に来て。これから軸に据える言葉をつくるにあたって、最終的に私たちが思い描く言葉の道しるべになってくれる人がいるなら「それを利用しない手はないな」と感じたという点が大きかったです。

プロジェクトの背景

長谷川:富山倉庫株式会社さまとして、プロジェクト開始前にどのような課題を感じていましたか?

清水部長:今回のプロジェクトを開始する以前から、会社として毎年掲げる構想や方針はありました。ただ、それらが全社的に伝わりきれていないという感覚がありましたね。 そういった中で、会社として掲げる構想や方針を社員一人ひとりが理解できていないと、前向きに動く会社にはなりづらいという考えがあったんです。このままでは社員が富山倉庫で働く意義が薄まってしまうと感じていました。

荻布社長:当社としては、待遇や働く条件という部分は年々改善していますが、それだけで従業員のモチベーションが上がり切るわけでもないのでは?という考えもありました。だからといって何もしなければ会社は縮んでいく一方ですし「変化の一環として新しい風を吹き込むきっかけを作ろう」という想いもありましたね。


BACKGROUND

倉庫・物流の枠を超え、挑戦をつづけてきた歴史ある会社のブランディング支援

倉庫・物流業を起点に、顧客と向き合い続けてきた富山倉庫株式会社。
昭和24年の創業以降、倉庫・物流を中核としながら、ドローンや農業といった新たな領域へと事業を拡張してきた。
代表の荻布様、取締役部長の清水様、そしてDX戦略部のメンバーとの対話を通して、Purpose・MVVを策定。
事業の背景にある判断の軸を言語化するブランディングを、株式会社ミミタスが担当した。

THEME

過去の判断や積み重ねの中で育まれた価値観を明確に描き、社内で共感される状態をつくること。

事業の広がりについて「こうありたい」「こう見せたい」といった前提で整理するのではなく、実際に現場で起きていた課題や「なぜそうしたのか」の積み重ねを起点にストーリーラインを整理。意味を後付けしないことを重要な前提とした。
言語化の過程では、経営層と現場双方へのインタビューを重ね、理念や理想像を後付けするのではなく、実際に積み重ねてきた判断や思考の流れから、富山倉庫らしさを構造的に整理。
複数の観点から現場実感との乖離が生まれないかを検証。
策定された言葉が単なるスローガンに留まらず、現場でも意思決定の背景を説明できる“判断の軸”として機能する状態をゴールとした。

※資料は一部を抜粋


倉庫、物流からドローン、農業へ。目的起点ではなく、課題起点の拡張が鍵

長谷川:お二方へのインタビューと、従業員の方へのインタビューを通じて「富山倉庫らしさ」を伺ったり、構造的に言葉を紡ぎ出すという流れで進めてきましたが、そのような中で印象的だったことはございますか?

清水部長:当社は倉庫・物流の事業を軸にしながら、農業やドローンといった領域に広がってきました。それは理念や目的から逆算したというより、お客様との関わりの中で見えてきた悩みに対し、その都度「自分たちでできることはないか」と考えてきた結果でした。そうした背景がある中で、プロジェクト中は、そのようにお客様との関係性を重要視してきた当社の「考え方」や「方向性」などを軸に、言葉として理想的な方向へ向かっていっているなという印象でした。

荻布社長:印象に残ったこととは違いますが、荻布倉庫から分社化して、販売系・都市型倉庫として柔軟な変化をしてきたのが富山倉庫です。その中で、今回のプロジェクトでは自分たちでやってきた判断や考え方を、改めて整理した感覚に近かったですね。


アウトプット

MVV,Purpose

倉庫・物流からドローン、農業へと広がってきた歩みを「目的起点」ではなく「顧客課題起点」で捉え直すことで、会社としての軸を言葉として立ち上げた。

ブランドムービー

本プロジェクトでは、策定したPurpose・MVVを言葉として理解するだけでなく、感覚として共有できる状態をつくるため、ブランドムービーを刷新。
映像では、事業内容を網羅的に説明することや、成果を強調することは行っておらず、倉庫・物流からドローン、農業へと事業が広がってきた背景にある「顧客と向き合い続けてきた判断の積み重ね」や「富山倉庫らしい姿勢」が自然に伝わることを重視している。
インタビューや言語の構造化で抽出した言葉や考え方を軸に構成し、Purpose・MVVで示した方向性を描いている。社内に向けては共通認識を育てるための映像として、社外に向けては富山倉庫のスタンスを直感的に伝えるための映像として活用できる内容とした。
言葉と映像を切り分けるのではなく、言語設計の延長線上にあるアウトプットとして位置づけている。

社内向けMVV+Pスライド

策定したPurpose・MVVを経営層だけの言葉で終わらせず、社内全体で共有・理解される状態をつくることを重視し、社内向けの発表スライドを制作。言葉の背景にある判断や思考の流れを可視化。

人との関わり、そして想いが、社会の在り方も変えていく。

倉庫・物流という基盤を持ちながら、顧客との対話の中で事業を拡張してきた富山倉庫株式会社。
本プロジェクトは、スローガンやコピーを新たに掲げることを目的としたものではなく、これまで積み重ねてきた判断や思考の軌跡を、言葉と構造へと翻訳する取り組みとなった。
Purpose・MVVは、その結果として立ち上がったものであり、変化を前提とした同社の姿勢を内外に伝えるための「判断の拠り所」として設計を進めた。


株式会社ミミタスは、働く人の言葉や判断の積み重ねから、企業の軸を導き出すことを重視している会社です。
クリエイティブでの多様なアプローチを通じて、包括的なブランディングの支援をしています。