ブックオフグループホールディングス 代表取締役 社長インタビュー映像制作

担当領域:カメラ、照明、ディレクション、エディター
制作内容:ブックオフグループホールディングス株式会社様の社長インタビュー映像制作を担当いたしました。

時代変遷の渦中で。

代表就任の経緯を教えてください。

堀内さん:私が就任した2017年の4月なんですけれども、その時期の私たちブックオフグループというのは非常に苦しい時期で。

当時、世間ではネットオークションサイトであったりフリマアプリなどのインターネットを介した中古販売が台頭した時期だったんですよね。
そのように、ネットで中古の売買するっていう話が盛り上がってきてる中で、私たちの業績自体も非常に苦しくて。

2016年3月期と2017年3月期が2期連続赤字になったっていうことがきっかけで、前任の社長が退任することになりまして。
ちょうど自分が企画の担当をしてたということで、代表就任を打診されてっていう形で就任したっていう、そういった経緯ですね。

就任を決意した背景

そのような状況で、社長就任を決意したのはなぜですか?

堀内さん:それまでも取締役として経営の状況を見ていましたが、社内の状況を知る立場として、単に代表の責任だけではなく、組織全体の問題でもあると考えていましたね。

逆に、今この状況で代表を自分がやっていいのかという責任の重さを感じていました。
ただ、論理で語れるものではないですが、感覚的にブックオフグループの持つ潜在的な力を引き出せば、安定した収益を生み出せるのではないかという想いがありました。
当時は自分が辞めることも選択肢にはあったのですが、代表就任を打診された際に「ここで断ることの方が無責任」と感じましたね。

最終的には「やれる限りを尽くそう」と決意しました。
具体的な戦略は当時明確にはありませんでしたが、社員の力を信じていました。

店舗の声を聞く取り組み

どのようにして業績回復の道を探りましたか?

堀内さん:当時、本部主導のトップダウンの改革がうまくいっていませんでした。
そこで、現場の声を聞くことが重要だと考え、1年間で150店舗を回り、店長に「それぞれのお店の売りを教えてほしい」と尋ねましたね。

最初は本部からの人間が来ると「悪い所を指摘されるのではないか」と警戒されていましたが「見せたいところを見せてほしい」と伝え続けてました。
そうしている中で、各店舗の店長たちも自発的に自分たちの強みについて話をしてくれるようになりましたね。

そして、各店舗に「店舗運営方針書」を作ってもらうよう依頼しました。
その最上部には「キャッチフレーズ」という文言を掲げ、店長や主任がどんな思いで店舗を運営しているのかを明文化しました。
こうした取り組みによって、少しずつ各店舗の強みを見いだせたと感じています。

地域に合わせた店舗改革

具体的な成功事例はありますか?

堀内さん:店舗運営方針書の中でも、特に印象的だったのは初年度に実施した「茅ヶ崎駅北口店」のリニューアルです。

もともと2階建てでブックオフの売り場でしたが「湘南だからサーフ系の店にしたらもっとお客さんが来るのでは?」という意見が出ました。
そこで「ブックオフサーフ」という看板を作り、1階を丸ごとサーフショップに変え、2階をブックオフの売り場に改装しました。

この取り組みは、単なる売上向上のみならず、各店舗の社員に「ここまでやっていいんだ」という意識を持ってもらうことにもつながりましたね。
それまでは新店投資にしか予算を使っていませんでしたが、既存店への投資を強化するため、年間で約1.5億〜2億円の予算を設定し、各地域のリーダーが構想を提案し、自由に使えるようにしました。

結果として、茅ヶ崎のような積極的な店舗改革が各地で進み、売上向上にもつながる成功事例が生まれましたね。

攻めの姿勢で得た成果

業績に変化はありましたか?

今でこそ結構当たり前になりましたけど、トレーディングカードやりたいとか、フィギュアをやりたいとか、そういうことをどんどん発案をしてくれて、初年度から2年目を繰り返していってる感じですかね。
1年経って、2018年の3月だったかな、初めて多分前年の売り上げを超えたんですよね、そこからずっと超え続けるんですよ。

本当に、毎月やっぱり行動を起こして、投資もしてるので、その成果が現れてきて。
売り上げが前年を超えるってことは、自分たちのやったことが成果が出たっていう感触が全体で繋がってきて、みんなもこう実感値が湧くと「次はこんなことをやってみよう」とか、うまくいかなかったらやり直してみようとかっていうことを結構繰り返していく中で、挑戦を続ける姿勢というか、現場の中で起こったマインドチェンジですよね。

多様な強みを持つグループへ

今後の展望について教えてください。

堀内さん: 今後5、6年で目指したいのは、ブックオフだけでなく、ブックオフグループとして多様なビジネスを展開することですね。
例えば、ネットと店舗の両方を活用したサービスの提供や、海外市場への進出などを考えています。

日本が持っているコンテンツであったりグッズを世界に対してお届けするっていう風に考えていた時に、それも1つの多様性だと思っていて。
日本にこだわらずに それを世界のチャンスがあるところに行こう。そう考えてた時に、 同質性をどれだけ外していけるかどうかってのは結構勝負だなとは思っていて。いわゆる外部のビジネスパートナーと一緒に新しいものを作るっていうこともそうかもしれないですし、中途で経験豊富な人に私たちの中に入っていただいて、その方が持ってる知識と我々の文化を融合させて新しい価値を作るとか。
そして、変化が起こった時に、こっちがダメでもこっちがいいよねっていう状況をいかに作れるかっていうのが、これから先勝負になるかなとは思いますね。

また、社員一人一人の成長が会社の成長に直結するという考え方を大切にし、柔軟で多様なビジネス展開を目指しています。

行動無くして、成功は無し。

最後に、若手世代へのメッセージをお願いします。

堀内さん:行動を大切にし、勇気を持って一歩踏み出すことが重要です。良くても、悪くても、確実に結果は出ます。
でも、行動しないことには何も生まれません。
例えば、帰り道はいつもと違うところから帰ってみようとか、そんな小さな一歩でも良いので、新しいチャレンジを続けていってほしいと思います。

株式会社memi+(ミミタス)より

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